前回、劇的な出会いをしましたChevrolet Corvette Stingray C3ですが前回ではまだ修復する部分を公開しておりませんでした。
現在修復作業に着手し始めたところなので今回からは各工程ごとにその様子を公開していきたいと思います。
まずは車体へのダメージがどの程度なのか?またダメージを受けたパーツは修理可能なのか?この2点がポイントであり、どの様に修復していくかの判断すべきところだと言えるでしょう。
フロント周りの修理
車体の前部右側からの大きなダメージにより破損したフロント周り。
範囲は広く左フェンダー先端まで破損はあります。
このChevrolet Corvette Stingray C3は外装のパネルにはFRP(繊維強化プラスチック)が使われており、一般の国産車を鈑金するようには修理できません。
修理する立場の者からしても非常に不明な部分も多く、注意深く見る必要があります。
よく見るとボディ全体が左に寄っているのが確認できました。
ヘッドライトは外された状態で車両をお預かりしたので謎の構造です(笑)
右フロントフェンダー内の後ろの方までダメージがあることが確認できます。
フロント周りの前半分は少なくとも修復は不可能であり、ステー、ブラケット類は全て交換するのが無難でしょう。
私自身も今回わからない事も多く、色々見たり調べて行くと非常に興味深い事がありました。
ドアから前のパネル、一般にはフェンダーなんて呼びますがこの車両では本国(米国)ではFront endと呼ぶようで車体には溶接は勿論(素材がFRPであるため)フロントバンパーとの関係するとこ以外にはボルト類は使われず固定されているのです。
これは難易度が高いですね、、、
余談ですがフロントバンパーは金属製でクロームメッキでカッコいいいです。そのためこの1970年式のCorvetteはアイアンバンパーなんて呼ばれるのですね。
車体は製造されてから半世紀近く経っているためフレーム(当然いまどきのモノコックボディではありません。)には流石に錆などが確認できましたが深刻なものは発見できませんでした。
大きな修復歴もなさそうでグッドコンディションなアメリカンビンテージだと私は思います。
パーツのオーダー
幸いなことにChevrolet Corvette Stingray C3のパーツはほぼ全ての新品パーツが手に入ります。(海外からのOEMパーツ)
早速オーナー様との相談の上オーダーしてい頂きました。
今回お預かりしているChevrolet Corvette Stingray C3はハリウッドの有名俳優と共演したことのあるmovie carとしての経緯がある車両。
全力で修復作業にあたりたいと思います。
作業が進みましたらまたその様子を更新したいと思います。